気ままに朗読ライフ (#^.^#)

朗読・紙芝居・読み聞かせのブログ

さむい冬に.。o○

てぶくろをかいに (大人になっても忘れたくないいもとようこ名作絵本)

「てぶくろをかいに」を読んだ。

新美南吉の作品をいもとようこさんが絵本にしている。

寒い季節には母と子のほのぼのと温かいお話しが読みたくなる。

それにしても、日本語が美しい。

 

さむい冬が北方から、きつねの親子のすんでいる森へもやってきました。

 ・・・・・

「おかあちゃん、おててがつめたい、おててがちんちんする。」

 ・・・・・

くらいくらい夜がふろしきのようなかげをひろげて、野はらや森をつつみにやってきましたが、雪はあまり白いので、つつんでもつつんでも、白くうかびあがっていました。

 ・・・・・

 ・・・・・

 

そして、私の一番大好きなシーン。

f:id:roko-sakura-2:20160122192114j:plain

かあさんぎつねは、しんぱいしながら、ぼうやのきつねの帰ってくるのを、いまかいまかと、ふるえながらまっていましたので、ぼうやがくると、あたたかいむねにだきしめてなきたいほどよろこびました。

にひきのきつねは、もりのほうへ帰っていきました。月が出たので、きつねの毛なみがぎんいろに光り、その足あとには、コバルトのかげがたまりました。

・・・・・

「ほんとうににんげんは、いいものかしら。ほんとうににんげんは、いいものかしら。」と、つぶやきました。